屋久島にいる中型以上の哺乳類は、ニホンザルとニホンジカだけです。2008年から、ニホンザルの調査に使う定点近くの決まった区画で、シカの糞を毎年数える方法によって、シカの数の変化を調べています。この場所では、森林管理の一環としてニホンジカの捕獲が行われており、捕獲に応じてシカの数や分布が大きく変化したことを明らかにすることができました。ニホンジカは全国各地で下層植生に大きな影響を及ぼしていることが知られていますが、わたしたちの調査地でもそのような影響が見られるのかを解明するため、シカの糞を数えている区画と同じ場所で、下層植生の調査も行っています。