2022年サイエンスカフェ

2022年11月5日(土)14:00-16:30 京都およびオンラインで開催

京都会場の様子

第3回となる2022年のサイエンスカフェでは、滋賀県立琵琶湖博物館学芸員で、農山村の暮らしを研究している大久保実香さん(2005‐2006年参加)と、大阪公立大学教員で動物行動学者の近藤湧生さん(2012-2022年参加)をお招きして、講演していただきました。

まず、当法人理事長の好廣眞一さんと、共催の屋久島学ソサエティ会長の湯本貴和さんのあいさつのあと、ふたりの調査員が、コロナと台風で波乱万丈だった今年の調査の様子を報告しました。

最初の講演者の近藤さんは、学部1年生から大学教員になった今年まで、9回もヤクザル調査に参加した理由を、中毒に例えて楽しく紹介してから、現在行っている、水槽での飼育実験に基づく、メダカのオスの繁殖戦略についての最新の研究を紹介してくださいました。二番目の講演者の大久保さんは、生物学を学ぶ学生だった学部生として参加した17年前のヤクザル調査隊の経験を振り返り、「ヤクザル調査隊で一番学んだことは、調査する、研究するっていうことは、地道にデータを取ることに裏付けされている、ということです。」と述べていました。 学生時代から今に至るまで調査を続けている、日本のある集落の過疎山村で、集落から出て行った人がどのように集落と関係を持ち続けているか、という研究についてお話してくださいました。

調査員による2022年の調査の紹介

会場

現地会場: 京都教育文化センター 102室 (京都市左京区聖護院川原町4‒13)

オンライン会場: Zoom

主催

特定非営利活動法人屋久島いきもの調査隊

共催

屋久島学ソサエティ

参加資格

〇ヤクザル調査隊参加経験者
〇特定非営利活動法人屋久島いきもの調査隊正会員・賛助会員
〇屋久島学ソサエティ会員

「屋久島で、フィールドで、学ぶ」

大久保実香(滋賀県立琵琶湖博物館、2005‐2006参加)

学部生時代にヤクザル調査隊に参加し、現在は「フィールドへ誘う」ことを大切にしている博物館で働いています。調査隊当時は生物学を専攻していましたが、屋久島での様々な出会いなどを経て、人間を対象としたフィールドワークに取り組むようになりました。屋久島で学んだことに加え、その後取り組んできた研究や、博物館というフィールドについてもお話しできればと思います。

「オサルとボクと、時々、メダカ」

近藤湧生さん(大阪公立大学、2012-2022年参加)

おぼろげに学校の先生になろうかと大学に入学したボク。大学で見つけた1枚のポスターに一目惚れし「ヤクザル調査」に参加する。その後、ヤクザル調査にどっぷりハマり、今は大学でメダカの研究をしている。今回のサイエンスカフェではヤクザル調査の思い出とボクがやっているメダカの研究についてお話したいと思います。

スケジュール

14:00-14:05 あいさつ 半谷吾郎(京都大学生態学研究センター、ヤクザル調査隊事務局、1993‐2022参加)、好廣眞一(特定非営利活動法人屋久島いきもの調査隊理事長)、湯本貴和(屋久島学ソサエティ会長)
14:05-14:20 2022年の調査の報告 金原蓮太朗(東京大学、2021‐2022参加)、藪田希紅(北海道大学、2022参加)
14:20-15:20 講演1  近藤湧生
15:20-15:30 休憩
15:30-16:30 講演2  大久保実香